慢性腎臓病(CKD)と人工透析

なぜ、水分のコントロールが必要なのですか。

血液透析をしている患者さんは、1日尿量が0~1500mlとばらばらです。
(体に入る水分)-(体から出る水分)=1日の体重増加量

食事:1000~1100ml
飲水:
代謝水:200~300ml
不感蒸泄:700~800ml(汗、呼吸)
尿:無尿のときは0ml
便:100~150ml

水分管理1

ドライ ウェイト:
透析終了時の体重を設定 

血圧が安定
浮腫(むくみ)がない
体調がよい
心胸比が大きくない

目標体重: 
中1日→ドライ ウエイトの3% 
中2日→ドライ ウエイトの5% 

2300ml-900ml=1400ml
1400ml×2日分=2800ml=2.8kg
CTR :50%以下

水分管理2

水分管理が良好であれば透析は苦痛ではない。

水分摂取の工夫が大事。

水分管理3

水分とは液体だけではないです。


氷1個:20~30ml   うがい1回:約10ml

水分を取りすぎてしまうと体重が増加してしまいます。透析の時にドライウェイトに戻すためには沢山除水しなければなりません。
そうすると、以下の透析経過表のように透析後半で急激な血圧下降を起こしてしまいます。


水分管理不良患者さんの心不全

上の胸部レントゲン写真は、同じ患者様のものです。
左が心不全を起こしているときのものです。心不全を起こすと呼吸が苦しくなってしまいます。


慢性腎臓病(CKD)と人工透析

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