アロプリノール服用上の注意のお知らせ

アロプリノール(ザイロリック、サロベール、アロシトールなど) 服用上の注意

3月28日の朝刊各紙にアロプリノールの副作用で6年間で17名死亡という見出しで記事が掲載されました。これはアロプリノールが関係している可能性のある劇症肝炎などの重症肝障害により6年間で17名が亡くなったと言うもので、13名が慢性腎臓病などの腎機能障害を伴う患者さんとのことでした。これに対して厚生労働省が、医療機関へ使用上の注意を促したというものです。

アロプリノール(ザイロリック)には、以前から肝機能障害を起こすことが知られていますが、発売以来数十年を経て、現在でも世界中で使用されている薬であり、適切な使用法を守り、定期的な検察を行えば安全に服用して頂けると考えています。但し、今回の発表にあったように慢性腎臓病など腎機能に障害がある場合には、アロプリノールが正常に排泄させず血液中の濃度が上昇して肝機能障害などの副作用が出やすくなることが考えられるため、服薬量の調節などより一層適切な配慮が望まれます。

一般的に薬を飲むことによって得る物(効果)が失う物(副作用)より大きければ薬を飲んだ方がよいとされていますが、アロプリノールの場合には得る物(効果)が失う物(副作用)より遙かに大いので飲む価値が大きいと思います。
高尿酸血症・痛風患者さんにとって、アロプリノールはなくてはならない薬ですので、今回の発表や報道で服薬を中止されることのないようお願い致します。

なお、アロプリノール服用中に以下のような症状が現れたり、不安や心配がお有りの際は主治医の先生へお尋ね下さい。メールによる相談にもお答え致します。

●重症肝機能障害などの副作用で考えられる症状

強い食欲不振、悪心・嘔吐、全身倦怠感、掻痒感、腹痛、下痢、発熱、尿濃染、眼球結膜黄染、湿疹など

アロプリノールについての詳細はこちらです。

【参考】 お薬ガイド(アロプリノール)

医療コラム