糖尿病外来

糖尿病とは

膵臓から分泌されるインスリンというホルモンが不足し、その働きが不十分なために起こる病気です。食事を取ると腸から栄養が吸収され、ブドウ糖が血液に入ると瞬時にインスリンが分泌されます。
インスリンはブドウ糖を肝臓、筋肉や脂肪細胞に取り込んだり、肝臓からの糖の放出を抑えたりすることで血糖が下がります。
インスリンが不足したり、働きが不十分だと、血液内のブドウ糖が処理できず、ブドウ糖は血液の中に溜まってしまい、高血糖がつづいている状態が糖尿病です。細胞膜にある「インスリン受容体」と「インスリン」が結合し、細胞の中にブドウ糖が入って行き細胞が栄養を摂れるようになります。

ブドウ糖は、細胞の中に入っていきますから、血液中のブドウ糖量は減り、血糖値も下がり、正常な血糖値が維持されます。
血糖は運動をするときに筋肉を動かし、絶え間なく心臓を動かし、呼吸のために肺を動かし胃腸などの内臓を動かしたりする時のエネルギーとして使われ続けています。
また脳の活動にも血糖が使われています 。日本人は欧米人に比べて、インスリンの分泌能力が低いため、欧米人ほど肥満でないのに糖尿病の頻度が高くなっています。

2017年9月国民健康・栄養調査では糖尿病有病者(糖尿病が強く疑われる者)の割合は、 男性16.3%、女性9.3%で、1997年以降増加していたが2007年以降減少しています。


糖尿病の診断基準

糖尿病の種類

大きく分けて1型2型糖尿病に分類します。

1型はインスリンを作る細胞が破壊されてインスリン分泌がほぼゼロになっているタイプの糖尿病です。インスリンを注射で補わなければなりません。子供に多く見られるタイプです。急激に発症しますが、中にはゆっくり発症するタイプ(slowly progressive IDDM)もあります。

2型は遺伝的要素に加え、過食、肥満、運動不足、ストレスなどが引き金となって発症するタイプです。インスリンの分泌不足とインスリンの感受性低下がかかわっています。中高年に多く、日本人の糖尿病の大部分がこのタイプです。そのほかに、妊娠糖尿病や他の疾患(膵外分泌疾患や肝疾患など)が原因のものもあります。



 

症状は?

主な症状は疲れやすい、喉の渇きと頻尿、全身倦怠感、太ってきた、食べてもいくらでも食べられる、食べているのにやせていく、体がかゆい・かさつく、尿に泡が混じっている、尿のにおいが気になる、視力がぼやけるなどです。症状には個人差があり、たちが悪いことに血糖値がかなり高くなった状態になるまで自覚症状がほとんどない方もいます。
そんな状態でも血糖を高いままにしておくと合併症への道のりは、すでに始まっているのです。 



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