痛風患者さんQ&A

痛風患者さんのFAQ

Q:痛風の診断で薬をもらったのですが、痛みが止まりません。

A:痛風の発作中に尿酸をコントロールする薬を服用すると発作が長引いて痛みが止まらなくなることがあります。その場合はとにかく鎮痛剤で痛みを止めた後で、改めて尿酸をコントロールする必要があります。また、痛風とよく似た他の病気の可能性もありますので、一度痛風の専門医の診察をお受け下さい。

Q:足の親指が腫れて、痛みが強いので病院を受診したのですが、血液中の尿酸濃度が低いので痛風ではないと言われたのですが。

A:前にお話したように、足の親指が痛いと言ってもすべて痛風とは限りません。しかし、痛風の発作の時の尿酸値はいつも高いとは限らず、むしろ低いこともあります。したがって、1回の測定で判断せず何度か尿酸値を測って見る必要があります。

Q:痛風の食事療法について具体的に教えて下さい。

A:まず、プリン体の多い内蔵類(レバー、きも、丸干しの魚など)を控えて下さい。乾物、干物などは、プリン体含有量が多いので食べ過ぎないようにします。
牛、豚、鶏などの肉類も過剰にならないようにして、野菜をたくさん食べて下さい。
アルコールでは、ビールにプリン体が多く含まれていることが知られていますが、それ以外でもプリン体の尿中排泄を障害することで、高尿酸血症を起こすことがあります。

実際には、血中尿酸値の約2割が食事中のプリン体から造られ、残り8割は体内でブドウ糖などから合成されますので、高カロリーの食事や、糖分(果物も含めて)の多い食事内容も高尿酸血症の原因となります。

ですから、適度な運動(たくさん歩くと言うだけでも充分運動です)もカロリーの消費という点で非常に大事です。この場合、激しい運動は、血中尿酸値を上昇させることがありますので、避けて下さい。また、十分な水分の補給も必要です。 適度な運動とバランスの良い食事を心がけて下さい。

その他、尿中尿酸排泄を増加させるために、尿のアルカリ化が必要ですので、野菜などのアルカリ食品を多く摂取することをお勧めします。

Q:
痛風で薬を服用しています。最近若干痛みが出たので、血液を調べた所、尿酸値は、4.5と問題ありませんでした、食べ物にも気を付けており減量中です、さて私としては下記の疑問がわいてきましたので。ご教授頂けると幸いです。

Q1:痛くなる部分は親指部付け根ではないのですか?

A:痛風の急性関節炎(発作)は、母趾の付け根が最も頻度が高いのですが、その他の足趾や足関節、膝関節も好発部位です。ご指摘の足の甲に関節炎を起こすケースもかなり見受けます。

Q2:血液値が痛みがあるぐらい高くても急激に尿酸値が4.5程度まで低下するのでしょうか?

A:痛風は、長年の高尿酸血症により関節内に析出した尿酸塩結晶が原因となって起きる急性関節炎です。ですから、血液中の尿酸値が一時的に低下しても、痛風発作が起きてもおかしくありません。また、血液中の尿酸値は、かなり変動しやすく、尿酸値が数日で半減する事も稀ではありません。
関節内の尿酸塩結晶が消失するには、血液中の尿酸値を6.0mg/dl以下でコントロールしても、5年ほどはかかります。その期間は、血液中の尿酸値が低値でも痛風発作が起こることにご注意下さい。

Q3:他の病気の可能性がありますでしょうか。

A:実際に診察や検査をしたわけではありませんので、診断をすることは困難です。高尿酸血症が証明でき、誘因のない突然の急性関節炎であれば、痛風の可能性が高いと思います。
痛風は、気長に高尿酸血症をコントロールする事が必要です。主治医の先生と良くご相談しながら、治療を継続してください。

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回答:両国東口クリニック痛風外来 大山博司

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