ウラリット

ウラリット Uralyt

(ケミファ,ユーシービー,鳥居)
U散:1g中クエン酸カリウム463mg,クエン酸ナトリウム390mg
錠:U散1g=2錠
ウタゲン,トロノーム,ピナロック

〔酸性尿の改善〕
1回1g又は2錠 1日3回
*尿検査でpH6.2~6.8の範囲に入るように投与量を調整する

〔アシドーシスの改善〕
1日6g又は12錠 分3~4
*年齢,体重,血液ガス分析結果等から状況に応じ適宜増減


作用

主として代謝産物の重炭酸塩(HCO3-)が,生体において塩基として作用することに基づくと考えられる.尿アルカリ化薬として,酸性尿改善だけでなくアシドーシス改善にも有効.クエン酸カリウムとクエン酸ナトリウムを1:1のモル比で含有するため電解質バランスに影響を及ぼさない

適応

  1. 痛風並びに高尿酸血症における酸性尿の改善 
  2. アシドーシスの改善


相互

〈併用注意〉 
マンデル酸ヘキサミンの効果減弱(マンデル酸ヘキサミンは酸性尿下で効果発現→尿pH上昇で効果減弱) 〈併用注意〉 
水酸化アルミニウムゲル:
アルミニウムの吸収促進(クエン酸がアルミニウムとキレート化合物を形成)(他のクエン酸製剤との併用で報告)→併用は2時間以上の間隔を置く

慎重

  1. 重篤な腎障害(血清K値上昇) 
  2. 肝疾患・肝機能障害(悪化) 
  3. 尿路感染症(感染を助長)

注意動態

Tmax:
0.5時間(1,3,6g,単回経口),0.8時間(6錠経口) 
T1/2:2.2~2.6時間(6,3g,経口),2.3時間(6錠経口) 

代謝:TCA回路等で通常の代謝 

排泄:尿中 24時間までに約1%

注意

①リン酸カルシウムは,アルカリ側で不溶性となることが知られているので,結石防止のため過度の尿アルカリ化は避けるべきである 
②[散]服用しにくい場合は,水に溶かして服用(痛風・高尿酸血症の患者では,尿量増加が望ましい)
[高] 減量等注意

副作用

  1. 代謝異常(高K血症)→減量又は休薬等処置 
  2. 肝臓(GOT・GPT・Al-P・γ-GTP・LDHの上昇)→減量又は休薬等処置 
  3. 腎臓(血中クレアチニン・BUNの上昇) 
  4. 消化器(胃不快感,下痢,食欲不振,嘔気,悪心,嘔吐,胸やけ,口内炎,腹部膨満感等) 
  5. 皮膚(発疹,そう痒感) 
  6. 泌尿器(排尿障害:縮小した結石の尿管への嵌頓による)→外科的処置を含む処置 
  7. その他(頻脈,残尿感,眠気,貧血,全身倦怠感等)

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