コルヒチン

コルヒチン colchicine

コルヒチン(塩野義,東京田辺,アズウェル)
錠:0.5mg
発作治療:1日3~4mg 分6~8
発病予防:1日0.5~1mg
*発作発現後,服用開始が早いほど効果的
*長期間にわたる予防的投与は,血液障害,生殖器障害,肝・腎障害,脱毛等重篤な副作用の発生の可能性があり,有用性が少なく勧められない

禁忌

  1. 妊婦又は妊娠の可能性 
  2. 本剤の成分に過敏症の既往歴

作用

尿酸代謝に殆ど影響が無く,白血球の尿酸貧食作用および貧食好中球の脱顆粒を阻止し,白血球のアメーバ様運動を抑える

適応

  1. 高齢者 
  2. 著しい衰弱者(特に腎疾患,胃腸疾患,心疾患)(悪化)

相互

シクロスポリン:ミオバチ-,筋痛,筋力低下,腎障害,肝障害等出現

慎重

  1. 高齢者 
  2. 著しい衰弱者(特に腎疾患,胃腸疾患,心疾患)(悪化)

動態

Tmax:
0.5~2時間(1mg,経口) T1/2:10~30分 

排泄:
尿中 一部分肝で脱アセチル化され48時間以内(未変化体3.5%,代謝物12%) 

持続時間:
24~48時間 蛋白結合率:10~20%

注意

大量使用又は誤用による急性中毒症状が服用後数時間以内に発現(過量投与参照)→用法・用量を厳守し,以下の事項に注意 

a)痛風発作の治療には1回0.5mgを投与し,疼痛発作が寛解するまで3~4時間ごとに投与し,1日量は3~4mgを限度とする 
b)発作3~4時間前に先行する予兆を感知したら出来るだけ早く服用することが望ましい 長期投与により血液障害,腎障害,肝障害が現れることがあるので,発痛予防に用いる場合は検尿,抹消血検査(特に白血球)および肝機能検査を定期的に行う 父親が本剤を服用した場合,その配偶者から,ダウン症候群及びその他の先天異常時の出生の可能性が報告

禁忌(動物で催奇形性) 未確立 慎重に(高い血中濃度が維持する傾向あり,用量,投与間隔に留意し,慎重に)

過量投与

症状:
悪心・嘔吐,腹部痛,激烈な下痢,咽頭部・胃・皮膚の灼熱感,血管障害,ショック,血尿,乏尿,著名な筋脱力,中枢神経系の上行性麻痺,譫妄,痙攣,呼吸抑制による死亡

処置:
副作用発現までに3~6時間の潜伏期間あり,服用後6時間以内には胃洗浄,吸引を行う。活性炭の投与も有効。水・電解質異常の補正には中心静脈圧をモニターしながら輸液,カリウムの投与,凝固因子の欠乏に対しては,ビタミンK,新鮮凍結血漿等の投与,急性呼吸不全には気道を確保し,酸素吸入,出血,感染,疼痛には対症療法。強制利尿や腹膜透析,血液透析では除去されない。

副作用

〈重大〉(頻度不明)

  1. 再生不良性貧血,顆粒球減少,白血球減少,血小板減少(長期投与)→中止 
  2. ミオバチー,抹消神経炎(長期投与)→中止 

(その他)

  1. 長期投与(脱毛,皮疹,血尿,乏尿等)→中止 
  2. 過敏症(全身のそう痒,発疹,発熱等)→中止 
  3. 消化器(下痢,悪心,嘔吐,腹痛,腹部疝通等の強い胃腸障害)→減量又は休薬 ,脱毛,夜間頻尿,全身倦怠感,浮腫,胸痛)(普通剤:浮腫,全身倦怠感,発汗,脱毛,発熱,胸痛) 
 

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